はじめてのラベル

昆虫標本ラベルに載せるべき内容は? 記録のチェックリスト

MushApp · · 約5分

きれいな標本ができても、「いつ、どこで採ったか」は見た目から取り戻せません。まず残す情報と、余裕があれば加える情報を分けて考えましょう。

まず、ここだけ

まず「どこ・いつ・誰」。分からない情報を推測で埋めず、標本と記録の対応を守ります。

最初に残したい3つの情報

採集地・採集日・採集者が採集ラベルの基本です。以下は一般的な入門用の整理で、寄贈先・研究機関の指定があれば、その要領を優先してください。出典:USDA:Collecting and Preserving Insects and Mites(第5章 Labeling) ↗

採集地 — どこ
国、都道府県・州などの地域、具体的な場所。読み手が地域を特定できる粒度で残します。
採集日 — いつ
分かる場合は年月日。年しか分からない記録に、架空の1月1日を追加しません。
採集者 — 誰
採った人の名前。購入者・所有者・同定者とは区別します。

採集情報と同定情報は、分けると扱いやすい

説明用の架空の記録:採集ラベル → 同定ラベル
JAPAN: Osaka
Minoh, 180 m
9.IX.2026
M. Example leg.
Papilio sp.
det. M. Example, 2026-09-12

この例では採集情報は具体的ですが、同定は属までです。種名が決まっていなくても採集記録を付けて構いません。将来の再同定で取り扱いやすいように、別紙へ分けるのが一つの方法です。

学名・同定者・同定日を同定ラベルへ。和名は読む人の助けになりますが、学名や採集情報の代わりにはしない、という運用をおすすめします。

台帳にも残しておきたい情報

  • 緯度経度と測地系、位置の不確かさ。地名から推定した場合はその根拠。
  • 標高、採集環境、寄主植物、採集方法。
  • 性別、成長段階、保存方法。
  • 標本と台帳を結び付ける番号、写真、同定に使った資料。

Darwin Coreには座標・不確かさ・採集方法・性別・成長段階・標本番号などの記録欄があります。これは情報の整理に役立つ標準で、すべてを紙1枚へ印刷せよという意味ではありません。出典:TDWG:Darwin Core用語集 ↗

日付・不明値・長い文字列の注意点

2026-09-09のような年月日順や、昆虫ラベルで見られる9.IX.2026のような月のローマ数字表記なら、月と日の取り違えを減らせます。IXは9月です。ローマ数字だけが唯一の国際標準というわけではありません。

トラップの設置期間などは、例えば2026-09-07 / 2026-09-21と両端を明示し、「採集期間」と分かる記録にします。長い地名はむやみに省略せず、ラベルを分けるか、台帳との対応を保って詳細を別に残しましょう。

印刷前の5つの確認

  1. 採集地・日付・採集者が元のメモと一致している。
  2. 未同定を、確定した種名として表示していない。
  3. 実物の大きさで読めて、文字が切れていない。
  4. ラベルを切り離しても、どの標本か区別できる。
  5. 番号を変更した場合の台帳との対応を確認した。

BioLabeler V2のコレクション番号は並び順によって変わる場合があります。恒久的な識別子だと思い込まず、印刷済みの番号との対応にも注意してください。

一般的な入門解説です。分類群や収蔵機関によって表記・運用は異なります。掲載例は説明用で、実際の標本情報ではありません。

読んだら、ラベルを試してみる

採集情報と同定情報を入力し、サイズを変えながら確認できます。ブラウザーデモは一部の項目を使った簡易版です。

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