標本づくりは、形を整えるだけでなく、由来を記録し、ラベルを付け、保管して完成です。
最初の1点に向く材料
許可・由来を確認できる、扱いやすい大きさの硬い体の昆虫で練習します。自然死した個体や、適法に入手した練習用材料から始めても構いません。乾燥して硬いものは動かさず、まず状態を見ます。価値の高い標本・タイプ標本・唯一の記録を練習に使わないでください。
子どもは保護者と作業し、針や刃物を扱います。刺す昆虫、正体不明の個体、腐敗したものは無理に扱わず、写真での記録から始めましょう。
参考・出典:UC Riverside昆虫研究博物館:保存方法・針刺し・ラベル材料に合わせて方法を選ぶ
完成までの順番
準備
道具と作業場所を整え、標本と記録を結ぶ仮番号を付けます。
記録
いつ・どこで・誰が得たか、入手経緯、状態を元のメモに残します。
固定
対象に合う方法で姿勢を整えます。動かない部分は力で曲げません。
乾燥
支持を付けたまま乾かし、異常や害虫を確認します。
ラベル
採集情報と同定情報を分け、実寸で読める紙を付けます。
保管
番号と台帳の対応を確認し、標本箱へ。定期的に点検します。
学名が分からなくても進められる
採集情報は名前が決まる前に残せます。「チョウの一種」などの観察メモと、どこまで同定できたかを区別しましょう。写真検索やGBIFで候補が出ても、標本の種を確定する証拠とは限りません。
sp.・ssp.の違い、未同定の記録方法も参照してください。
完成の判定
左右対称の美しさより、壊さず記録との対応を保つことが先です。不安な工程は途中で止め、経験者に実物を見てもらいましょう。
一般的な入門解説です。分類群や収蔵機関によって適した方法は異なります。掲載例は説明用で、実際の標本情報ではありません。出典の図を参照し、実物で判断に迷う場合は専門家へ相談してください。